プログラミング言語って色々あるらしいけど、何がどう違うのか知りたい!
プログラミングを勉強したいけど、プログラミング言語種類ありすぎて迷う…
プログラミング言語の違いを把握した上で、どの言語を勉強するか判断したい!
本記事では、プログラミング未経験者や初心者のこのような悩みについてまとめました。具体的には、以下の3点について詳しく解説しています。
- プログラミング言語が違うと何が違ってくるのか
- 主要なプログラミング言語13個の用途・学びやすさ・将来性や稼ぎやすさ
- 勉強するプログラミング言語をどう選べばよいか
僕は今でこそプログラミングに触れてから数年がたち、慣れてはいますが、初心者の頃はプログラミング言語がたくさんある理由やそれぞれ何が違うのか全然理解できていませんでした(笑)
本記事を最後まで読んでいただければ、主要なプログラミング言語がそれぞれどう違うのか、加えてあなたがどのようにして勉強するプログラミング言語を選ぶべきか分かるはずです!
プログラミング言語とは?なぜ種類や違いがあるの?
プログラミング言語とは
大前提となる、プログラミング言語とは何かについて簡単に説明しておきます。
人間がコンピュータに何か「こういう処理をやって!」と命令したくても、当然ですがコンピュータは人間の言葉を直接理解することが出来ません。
コンピュータにやって欲しい処理の内容を理解するためには、コンピュータが理解できる言葉で命令を出す必要があります。
この、コンピュータに理解できる言葉こそがプログラミング言語です。
プログラミング言語に種類や違いがある理由
英語や中国語、日本語のように現実世界の言語にも種類があるのと同じく、プログラミング言語にもたくさんの種類があり、実に数千にも上るとされています。
では、プログラミング言語にはなぜこんなにたくさんの種類があるのでしょうか?その理由はつきつめると、以下の2つに集約されます。
- 用途によって使い分けるため
- 過去の言語のアップデート
①について、例えば「モノを切る」ときを想像していただきたいのですが、紙を切る場合はハサミを使うのに対し、料理をしていて食べ物を切るときは包丁を使いますよね?
それと同じでプログラミング言語も用途によって使い分けるのです。
②について、既存のプログラミング言語に不便な点などがあれば、それを修正したり、新たな機能を追加した新しいプログラミング言語を誰かが作ろうとするからです。
プログラミング言語が違うと何が違ってくる?
プログラミング言語が違うと、主に以下の4点が違ってきます。
- 用途(そのプログラミング言語を使ってできること)
- 勉強のしやすさ
- 稼ぎやすさ
- 将来性
もちろん、この他にも「インタプリタ型言語かコンパイラ型なのか」、「動的型付け言語なのか静的型付け言語なのか」や細かいことを言いだせば山ほど違いはあります。
ですが、初心者がプログラミング言語の違いを認識するにあたっては十分であり、勉強するプログラミング言語を選ぶに際に重要な判断材料になります。
本章では上の4つについて詳しく見ていきます。
プログラミング言語が違うと用途(できること)が違う
プログラミング言語が違えば、そのプログラミング言語を使ってできることがそもそも違ってきます。
例えば、プログラミング言語を使ってできる代表的なものは以下の7つです。
- webサービス開発
- スマホアプリ開発
- AI/機械学習
- ゲーム制作
- データ分析・解析
- ロボット・電子機械・電子部品の制御
- 面倒なPC作業の自動化
上にあげた例の中には、どのプログラミング言語でもできることもあれば、逆に特定のプログラミング言語でないと手間がかかったり、難しいものもあったりします。
勉強するプログラミング言語を選ぶ際、そのプログラミング言語を使えば何が出来るのか、逆にしたいことがあるなら、どのプログラミング言語ならそれが実現可能なのかを考えて選びましょう。
プログラミング言語が違うと勉強しやすさが違う
プログラミング言語が違うと、勉強のしやすさや習得のしやすさが変わってきます。その理由は主に下の3点に集約されるでしょう。
- プログラミング言語に関する情報量が違う
- プログラミング言語によって文法が違う
- プログラミング言語が高水準言語や低水準言語かで必要な知識量が違う
プログラミング言語が違うと情報量が違う
まず、プログラミング言語が違うと、その言語に関する情報量が違ってくるのです。
情報量は、基本的にそのプログラミング言語がどれくらい多くの人間に使われているかに比例します。
例えば、使用者数が少ないマイナーなプログラミング言語を勉強していると、何か分からないことがあって、ネットや本で調べようとしても、知りたい情報にたどり着けないことも多いということです。
なので、初心者が学び始めるなら使用者数が多い、つまり情報量が多いプログラミング言語を選ぶ方が勉強しやすいのです。
例えば、2021年現在、日経XTECHの調査によると、日本でよく使われているプログラミング言語ランキングは上図のようになるらしいです。
ランキングに載っているプログラミング言語ならそもそも利用者数が多いということなので、情報量に関してさほど心配する必要はなさそうです。
基本的には、そのプログラミング言語の世界中での利用者でなく、日本中での利用者数を見るべきだよ!
日本の利用者が少ないと、日本語の情報が必然的に少なくなってしまうからね…
余談ですが、Rubyというプログラミング言語は日本人が作っただけあって、日本語の情報が多いのです。
プログラミング言語が違うと文法が違う
当たり前ですが、プログラミング言語が違うと文法が違ってきます。
ちなみに、プログラミング言語の文法とは、プログラミング言語を書く時のルールや書き方のことです。
正直、異なるプログラミング言語同士の文法に大差があるか、と言われればない場合の方が多いですが、それでも覚えないといけない文法の量などは差があります。
当たり前ですが、シンプルで覚えるべき文法が少なくて済むプログラミング言語の方が習得は容易です。
プログラミング言語が高水準言語か低水準言語か
プログラミング言語が高水準言語なのか低水準言語なのかによって、ハードウェアやCPUなどの知識が必要とされるかが変わってきます。
高水準言語とは、プログラミング言語の中でも人間の言語に近いプログラミング言語のことを指し、低水準言語とは、プログラミング言語の中でも機械語に近いプログラミング言語のことを言います。
「高水準」、「低水準」とはいうものの、高水準言語の方が優れているという訳ではなく、どちらにもメリット・デメリットが存在します。
つまり、低水準言語であるとコンピュータがそもそもどう動いているのかの仕組みや原理的な知識まで要求され、初心者にとっては覚えたり理解することが多く、難易度が高くなります。
もちろん、高水準言語の方が初心者にとって学習はしやすいでしょう。
プログラミング言語が違うと稼ぎやすさが違う
プログラミングを勉強したい理由が「ITエンジニアとして就職・転職したい」や「フリーランスとして働きたい」という方にとっては見逃せない項目です。
稼ぎやすさといっても、いくつかの要素があり、以下の2点に切り分けて考えられます。
- 需要が多いか
- コスパが良いか
①について、そもそもその仕事に需要がなければ、プログラマーとしてのスキルを活かせる機会がなく無駄になってしまいます。
②について、いくら需要が多く、仕事が多かったとしても薄給だったり、仕事の単価が低くても稼げないからです。
需要のあるなしは、転職サイトや就職サイトなどの求人数を見ればある程度分かりますし、コスパが良いかについてはその職種の平均年収などをみて判断すべきです。
プログラミング言語が違うと将来性が違う
「プログラミング言語の将来性とは何か」についてですが、簡単に説明すると今後もそのプログラミング言語の利用者数や需要が増えていきそうか?というお話です。
将来性を計るには、例えば利用者数の年度ごとの変化を追ってみたり、またプログラミング言語の用途からある程度推測できます。
例えば、「今後もAIや機械学習は盛り上がっていくだろう」と推測するならば、AIや機械学習に使われるPythonは将来性がまだまだあると予測可能です。
もちろん、勉強するなら廃れていくような言語より、将来性があり今後も使えるプログラミング言語を選ぶべきです。
プログラミング言語の違いを把握した上で勉強する言語を決めよ
前章では、プログラミング言語が違うと何が違ってくるかを6つ説明しました。
この6つは勉強するプログラミング言語を選ぶにあたって、大きな判断材料になりますが、それよりも大事なことがあります。
目的や目標から逆算して、勉強するプログラミング言語を決める
まず第一に、勉強するプログラミング言語を選ぶ前に、プログラミングを勉強する目的・目標をしっかり定めてください。
プログラミングを使って何がしたいのか、その目的・目標が決まれば自然と勉強すべきプログラミング言語は決まってくるからです。
目的・目標がなくてもプログラミング言語の勉強はできますが、たいていの場合勉強する理由が特にないと途中で挫折したり、勉強を辞めたりしてしまうからです。
【プログラミング言語を選び、学習を始めるまでの3ステップ】
プログラミングをなんとなく勉強する、という人はだいたい勉強が続かないし、
どのプログラミング言語を選ぶべきかも決められません。
目標や目的がなく、やみくもに勉強しても正直意味がありません。
プログラミングを勉強する目的・目標が決まれば、学ぶべきプログラミング言語やその順番が自然とある程度決まります。
プログラミングを学ぶ目的・目標から逆算して何を勉強すべきかとその順序を把握しましょう。
いきなり難しい教材や本を買って勉強すると当たり前ですが挫折しやすいです。
初心者ですので、プログラミングスクールを利用してみたり、かなりやさしめの本や動画教材でまずは勉強を始めるべきです。
初めは1つのプログラミング言語を集中して勉強する
目的や目標を達成するには、複数のプログラミング言語を勉強しないといけないことも良くあります。
複数のプログラミング言語を勉強しないといけない場合、勉強する順序を決めましょう。
そして、同時に複数のプログラミング言語を勉強するのではなく、まずは1つの言語を最低限習得するという学習法をオススメします。
なぜなら、言語にもよりますが、プログラミング言語同士は似ていることが多く、1つをある程度習得すれば他の言語もかなり習得しやすくなるからです。
プログラミング言語13種類の違いを徹底比較
本章では、各プログラミング言語について特徴などを紹介するとともに、用途・勉強のしやすさ・稼ぎやすさ・将来性の4点についてまとめていきます。
HTML
- 用途…Web制作
- 勉強のしやすさ…簡単
- 稼ぎやすさ…△HTMLだけではなかなか稼げない
- 将来性…少なくとも短期的には安泰
HTMLの用途
HTMLはweb制作に必須の言語であり、世界中のwebサイトのほとんどにHTMLが使われています。
HTMLはコンピュータにwebサイトの文章構成や文章の持つ意味などを伝える役割を持ちます。例えば、「この文章はタイトル」とか「この文章はどこかから引用してきた文章」などを伝えます。
HTMLの勉強しやすさ
勉強はかなりしやすいです。というのも、web系のプログラマーになるには必ず通らないといけない道であるため、学習者や需要が多いからです。
それに伴い、勉強のためのツール・教材・情報ともに豊富で困ることはまずないでしょう。
HTMLの稼ぎやすさ
HTMLだけで稼げるかと言われたら正直稼げず、他のプログラミング言語と組み合わせることではじめて稼ぐことが出来ます。
webサイトを作る際、HTMLの他に後ほど紹介するCSSと、JavaScript、はたまたphpやRubyなどと組み合わせて作る場合がほとんどだからです。
HTMLの将来性
Webサイトは年々、増加傾向にあるので、それに伴いHTMLの需要はますます増えていくと思われます。
ただし、長期的に見るとコードレスでwebサイトなどを作る技術なども開発されており、人がわざわざHTMLのコードを書かなくてもよくなる時代が来るかもしれません。
とはいえ、長期的に不必要になるかもしれないことを理由にHTMLの勉強を避けるのは不可能です。少なくとも、今webサイトを作るにはほぼ絶対にHTMLが必要です。
CSS
- 用途…Web制作、具体的にはwebサイトの装飾
- 勉強のしやすさ…簡単
- 稼ぎやすさ…△CSSだけではなかなか稼げない
- 将来性…短期的には安泰、長期的には不明
CSSの用途
HTMLと同様にweb制作に使われる言語です。
CSSには、webサイトに装飾したり、デザインする役目があります。HTMLとCSSはセットで使うことがかなり多く、CSSもweb系のプログラマーになるなら避けては通れない言語です。
CSSの勉強のしやすさ
勉強はかなりしやすいです。HTMLと同じく、需要も使用者数も多いので、勉強ツールも情報も豊富にあります。
また、勉強するときのポイントとしてはHTMLとCSSはセットで学べるような教材を使うべきです。
CSSの稼ぎやすさ
CSSだけでは稼げるようになりません。少なくともHTMLとCSSの2つを書けるようになって、web制作の仕事ができるようになります。
HTMLとCSSを勉強した後は主に道が4つに分かれると思います。
- webデザイナーを目指す
- フロントエンドエンジニアを目指す
- バックエンドエンジニアを目指す
- web制作を仕事にする
webデザイナーになるならHTML,CSSの他にJavaScriptや、プログラミングではないですが画像加工などを学んでいく必要があります。
フロントエンドエンジニアを目指すなら、HTML,CSSの他にJavaScript、バックエンドエンジニアを目指すならphpやRubyなどの言語を他に学ぶ必要があります。
HTML,CSSの他にもう一つプログラミング言語などを習得してやっと、ある程度ちゃんと就職出来たり、仕事がとれたりする程度です。
CSSの将来性
webサイト数がそもそも増加傾向にあるので、CSSの需要もますます増えていくと思われます。
とはいえ、こちらもHTMLと同じくですが、コードレスでwebサイトを作れる技術なども開発されているので中長期的に見ると、わざわざ人間がCSSをコーディングしなくても良い世界がくるかもしれません。
JavaScript
- 用途…動的なwebサイトの作成、webアプリ開発・スマホアプリ開発
- 勉強のしやすさ…比較的簡単
- 稼ぎやすさ…○(HTML,CSSと組み合わせると稼げる)
- 将来性…安泰
JavaScriptは基本的にHTML,CSSが書けてこそ真価を発揮します。
JavaScriptの用途
JavaScriptは動的なwebサイトの作成・webアプリ開発・スマホアプリ開発などに使われます。一番主な用途としては「動的なwebサイトの作成」でしょうか。
HTMLとCSSを使うと静的な、つまり動きのないwebサイトを作れますが、JavaScirptはここに特殊な効果やアニメーションなどの「動き」をつけ、「動的」にする機能を担っています。
また、webアプリとは例えばTwitterやインスタグラムなどSNSのようなweb上で動くアプリケーションのことで、JavaScriptでwebアプリを作ることも可能です。
JavaScriptの勉強のしやすさ
JavaScriptは教材・情報量ともに豊富でかなり勉強しやすいプログラミング言語です。
JavaScirptを書くことによる「効果」、つまりwebに動的をするというのは、目に見えてわかりやすい結果なので初心者にとってもとっつきやすく、勉強もはかどると思います。
JavaScriptの稼ぎやすさ
スキル・経験・分野にもよってきますが、年収は400~1000万円程度で、求人数も国内でも3番目に多いです。
とはいえ、JavaScriptだけの求人ではなくHTMLとCSSを合せて募集がほとんどです。
JavaScriptの将来性
JavaScriptはwebのフロント開発においては、世界標準であり、JavaScriptに対抗しうる他のプログラミング言語は存在しません。
さらに、様々なwebアプリにもJavaScriptは活用されています。JavaScriptを使ったwebサービスの需要は拡大していくことが予想され、それにともないJavaScriptの需要も続くことが予想できそうです。
php
- 用途…webのサーバーサイドの開発
- 勉強のしやすさ…比較的簡単
- 稼ぎやすさ…◎
- 将来性…◎
phpの用途
phpはwebサービスのサーバーサイド開発に主に用いられ、そのサーバーサイド開発におけるシェアはRubyやJavaなどを差し置いて、phpが1位です。
インターネット上のサービスは、サーバーPCとクライアントPCで成り立っています。
クライアントPCとは、普段皆さんがネットをしたりする普通のパソコンやスマホです。
例えばgoogleの検索結果などで何かのサイトを「クリック」したとき、実は皆さんのパソコンからサーバーPCにインターネットを介してアクセスして、「webサイトの情報」をなどのデータを受け取っています。
このようにサーバーは、クライアントのPCに適切なデータ・サービスを送る役割をしており、サーバーに関するプログラミング開発を「サーバーサイド開発」などと呼びます。
phpの勉強しやすさ
phpは学習ハードルが低い言語の1つともいえるでしょう。
というのも、phpは20年以上も昔に誕生した言語で、多くのエンジニアに使われているので、それだけ教材や情報量も多いからです。
phpの稼ぎやすさ
phpはサーバーサイド開発で「スタンダード」ともいえるプログラミング言語であり、求人数は日本で2番目に多く、phpを勉強すると就職・転職にかなり有利です。
年収はおよそ350~650万円となっているようです。
phpの将来性
他のサーバーサイド系のプログラミング言語として、Rubyの人気が高まりつつあるものの、まだまだphpの牙城が崩れる気配はなさそうです。
世界最大手のCMSであるWordPressがphpを採用していることや、そもそもphpはサーバーサイド開発の主流です。
これからもしばらくは安泰とみてもよいのではないでしょうか?
CMSとは「コンテンツ管理システム:Contents Management System」の略で、web制作・メディア運営に必要な専門的な知識がなくても、簡単にwebサイト・メディアを運営できるツールです。
WordPressはこのCMSの1つであり、世界でトップシェアを誇っており、WordPressにphpが使われています。実はこのブログもWordPressで作っています(笑)
Ruby
- 用途…webのサーバーサイド開発
- 勉強のしやすさ…比較的簡単
- 稼ぎやすさ…○
- 将来性…△
Rubyの用途
Rubyもphpと同じく、主な用途はwebのサーバーサイド開発・webアプリ開発です。
Rubyでwebアプリを作る際は、Rubyのフレームワークである「Ruby on Rails」が使われることが多いです。
プログラミングを調べていると「フレームワーク」という言葉をよく聞くのではないでしょうか?
webのサーバーサイド開発をする際に必要な基本的な機能はだいたい決まっています。
webアプリを作成するとき、0からすべての機能を作っていると時間がかかり非効率です。
そこで、あらかじめ必要な基本的な機能がコードとして準備されており、それを利用することで簡単にwebアプリを作ります。このあらかじめ用意されているコード群を「フレームワーク」と呼びます。
説明に正確性は欠いていますが、初心者はだいたいこんな感じの理解で問題ないです。
Rubyの勉強しやすさ
RubyはRuby on Railsと合わせると勉強すること量は多くなってしまうものの、習得はさほど難しくありません。
特に、Rubyの生みの親が「まつもとゆきひろ氏」という日本人であるため、日本語の情報が多く、日本人学習者にとって勉強しやすいのです。
これは、多くのプログラミングスクールなどでRubyが押されている理由の1つだったりします。
Rubyの稼ぎやすさ
サーバーサイド言語の中でRubyのシェアは4%ほどであるため、phpと比べるともちろん求人数は少なくなってしまいます。
ただし、年収だけを見るとphpエンジニアと比べてRubyエンジニアの方が多いようです。
というのも、RubyはフレームワークであるRuby on Railsを使えば、web開発が高速でできるため特にベンチャー企業やスタートアップ企業で使われることが多いようです。
そして、Rubyのプロはphpのプロより希少であるため、お金を多く企業がだしてでも欲しいという構図なのでしょう。
Rubyの将来性
元も子もないですが、未来のことはわかりません。ですが、「Rubyの将来性がない」という声は他のプログラミング言語と比べると多いのは事実です。
理由としては、Rubyを代替する技術が出現したり、今の時代に合わなくなってきていることや、また機械学習やAIが盛り上がりを見せる中Rubyで機械学習やAIの開発は難しいことが挙げられます。
短期的に見るとRubyの需要は急激に落ちないと思いますが、長期的に見ると不安があります。
python
- 用途…AI/機械学習・データ分析・webのサーバーサイド開発
- 勉強のしやすさ…比較的簡単
- 稼ぎやすさ…◎
- 将来性…◎
pythonの用途
pythonでできることは実は多岐にわたります。
特にPythonはAIや機械学習・データサイエンスの分野に強みがあります。
また、Ruby等と同じくwebのサーバーサイド開発にも用いられます。他にも、Pythonじゃなくてもできますが、スクレイピングだったりコンピュータ上の単純作業の自動化に使われることも多いです。
pythonの勉強しやすさ
他のプログラミング言語などと比べるとpythonは覚えるべき文法量も少ないですし、そもそも文法自体もシンプルなのでかなり勉強しやすいです。
もちろん、勉強するための教材や情報量も豊富で、特に文法を覚えること自体に苦戦することはあまりないかもしれません。
ただし、AIや機械学習、データ分析の分野について踏み込んで勉強したいならプログラミングとは別に大学レベルの数学の知識が必要とされるので、数学が苦手な方にとってはプログラミングではないところでつまずく可能性があります。
pythonの稼ぎやすさ
pythonの平均年収はおよそ600万強です。php,Rubyと比べると年収は高いです。
というのも、拡大する機械学習やAIの需要にかかわらず、この分野のプログラマーの供給が追いついていないからです。
ここ数年だけでもpythonの平均年収やランキングは上昇を続けており、今後も年収アップが期待で来そうな将来有望なプログラミング言語です。
pythonの将来性
pythonは今現在、世界で最も成長している言語です。
理由は言わずもがな感がありますが、機械学習やAI、データサイエンスの盛り上がりからで、これらにpythonは非常によく用いられるからです。
また、機械学習やAI、データサイエンスは今後も基本的に廃れることはないでしょうから、pythonの代わりとなるプログラミング言語が現れない限り、安泰と言えるでしょう。
Java
- 用途 webアプリ・webサービス開発・スマホアプリ開発・組み込み系・IoT
- 勉強のしやすさ 難しい
- 稼ぎやすさ ◎
- 将来性 ◎
Javaの用途
Javaの用途は多岐にわたります。
Ruby,phpのようにWebサービスのサーバーサイド開発に使われることもあれば、Android向けのスマホアプリ開発にもかなり使われますし、さらに組み込み系のシステムやゲーム開発などにもよく使われます。
Javaの勉強しやすさ
Javaは初心者にとって勉強が難しい言語のうちの1つだと言えます。
なぜなら、他のプログラミング言語と比べると文法のルールが多いことや、ハードウェアやネットワーク、環境構築など純粋なJavaの文法など以外の理解まで要求されるからです。
さらに、Javaは「オブジェクト指向」というプログラミングパラダイム(コードの書き方やコードを書くときの思想)を採用しており、初心者にとってオブジェクト指向をいきなり理解することも難易度が高いからです。
Javaの稼ぎやすさ
Javaは少なくとも日本では求人数が1番多いプログラミング言語で、エンジニアとして就職したいならJavaをマスターできているとかなり仕事につきやすくなるでしょう。
逆に、Javaを使えるプログラマーは数が多いので(つまり供給が多いので、)その分年収は上がりにくいといった面もあります。
Javaの将来性
Javaは世界中で使われており歴史も長いです。
また、大規模開発に向いており、少なくとも現段階ではJavaが大規模開発でとって変わられるような他のプログラミング言語は登場していません。
さらに、スマホアプリの需要は今後も拡大することが予想され、世界でスマホのシェアの半分以上をしめるAndroidアプリの開発にJavaはかなり使われます。
以上より、Javaの将来は安泰だと予想できます。
C言語
- 用途 ロボットや組み込み系・OSの開発
- 勉強のしやすさ 難しい
- 稼ぎやすさ △
- 将来性 ◯
C言語の用途
C言語は主にロボットの制御や組み込み系(ロボットや産業機器などを動かすため)のシステム開発・またOSの開発などに使われます。
また、OSの開発にも使われ、例えばMacやLinuxといったOSの核となる部分はC言語で開発されています。
「組み込み系の開発」というと、web開発や機械学習・AIなどに比べると、イメージがしにくくパッとしない印象を持たれるかもしれませんが、実は気づかないところで身近によく使われている言語です。
C言語の勉強しやすさ
初心者にとってC言語の勉強はかなり難しいと言えるでしょう。
なぜなら、バグやエラーの解決が他のプログラミング言語と比べて難解な場合があることがまず1つの理由としてあります。
さらに、C言語を使った開発の際、C言語の文法の知識のみにとどまらず、ハードウェアやネットワークなどのプログラミング周辺知識まで必要とされるからです。
C言語の習得を志すのは良いですが、まずは他の習得難易度の比較的低いプログラミング言語から始めることをおすすめします。
C言語の稼ぎやすさ
C言語のみでいうと求人数はそこまで多くないのですが、C言語はC++へ派生して行ったことを考え、C言語とC++でまとめて求人数を見ると比較的多い方です。
また、C言語が使われる組み込み系システム開発やサーバー系のシステム開発は一般にweb開発に比べて年収が高いことが知られています。
C言語の将来性
C言語は汎用性のかなり高い言語で、その特徴から必要とされる場面が多く、かなり長く続いているプログラミング言語の一つです。
また、最近流行りであるIoTの開発にもC言語は使われることが多かったりもします。
短期的にはC言語は安泰だと考えてさしつかえないですが、長期的に見ると習得のしにくさから今後、C言語の代替となるプログラミング言語が登場する可能性もあります。
C++
- 用途 ロボットや組み込み系・OSの開発・機械学習
- 勉強のしやすさ 難しい
- 稼ぎやすさ ◯
- 将来性 ○
C++は1つ前で紹介したC言語から派生した言語でC言語の機能に加えて、クラスやオブジェクト指向などの概念が追加されています。
C++の用途
C++の用途はC言語とほぼ変わりません。
産業用ロボットや組み込み系のシステム開発によく使われます。また、OSの開発にも用いられます。
また、機械学習にも用いられることがあり、Pythonでは高速化が難しい箇所などの高速化などにも使われるようです。
C++の勉強しやすさ
C++を初心者が習得しようとするのは正直かなり難しいです。
これもC言語と同じなのですが、エラーやバグの修正が他のプログラミング言語よりも難しかったり、そもそもC++の文法などの知識以外にもハードウェアやネットワークなど周辺知識まで要求されるからです。
ですが、C++を理解できれば他の大抵のプログラミング言語について深く理解できるはずなので、応用は必ず効くでしょう。
C++の稼ぎやすさ
組み込み系のシステム開発やサーバー系のシステム開発は一般的にweb系の開発に比べて収入が高い傾向になります。
なぜなら、組み込み系・サーバー系のシステム開発はC言語、C++、Javaなどの習得難易度の高い言語が用いられ、それらを使える人材は比較的貴重であるからです。
年収は個人のスキルにかなり左右されてしまいますが、敢えていうなら400〜700万程度となるようです。また、Javaと比べると求人数は少なくなってしまいます。
C++の将来性
C++も短期的にはまだまだ安泰で、組み込み系・サーバー系のシステム開発に今後とも安定して使われていくことが予想できます。
一方で、C++も習得が難しい言語であるので、長期的に見ると「C++を使えるエンジニアが減るのではないか」や「他の言語にシェアが移っていくのではないか」との意見も散見されます。
C#
- 用途 アプリ開発・ゲームやVR・AR開発
- 勉強のしやすさ 難しい
- 稼ぎやすさ ○
- 将来性 ○
C#はC++やJavaを参考に作られたプログラミング言語です。
C#の用途
C#も汎用性の高いプログラミング言語であり、webアプリの開発から、パソコン上のアプリ、スマホアプリ、加えて組み込み系のアプリケーションまで様々な用途に使われます。
また、Unityと共にゲーム開発やVRやARの開発にもよく使われます。
C#の勉強しやすさ
C#もJavaやC言語、C++と並んで初心者の学習難易度が高いプログラミング言語となっています。
理由は同じで、バグやエラーの修正が他のプログラミング言語と比べて難しかったり、C#以外のハードウェアやネットワークなどの知識も求められることが多いからです。
C#の稼ぎやすさ
C#の平均年収は400〜500万で、また求人数の多さは日本で6番目に多いです。
注意点ですが、転職の場合だと未経験エンジニアがいきなりC#のエンジニアとして働くのは難しいことが多いようです。というのもC#がPythonやRubyなどと比べると難易度が高い言語であることが原因です。
C#の将来性
C#は「Windows」のOSでお馴染みのマイクロソフト社が作っているプログラミング言語で、年に1~2回はアップデートされており、今でもマイクロソフト社がC#の開発に力を入れていることは明らかです。
さらにこれからVRやゲーム開発は盛り上がりが予想され、それとともにC#の需要も高まっていくのではないかと推測できます。
swift
- 用途 Apple製品向けのアプリ開発
- 勉強のしやすさ ◎
- 稼ぎやすさ △
- 将来性 △
swiftの用途
swiftはiPhoneアプリをはじめとした、MacやAppleTV、Apple Watchなどアプリの開発に使われるプログラミング言語です。
ほとんどの場合、Mac社の製品におけるアプリ開発に使われます。
swiftの勉強しやすさ
Swiftは初心者にとっては勉強しやすいプログラミング言語となっております。
「Everyone Can Code」という標語を掲げており、どんな人間にでも開発できるように作られているようです。
ただし、2014年に登場した歴史の浅い言語であるため、まだまだ日本語の情報が少ないという点もあります。
swiftの稼ぎやすさ
Swiftエンジニアの平均年収は300〜500万円となっているようです。
また、歴史の浅いプログラミング言語であるため、市場も小さく、(もちろん今後拡大していく可能性はありますが)現状では求人数が少なめです。
swiftの将来性
swiftの欠点として汎用性の低さが挙げられます。
最近ではwebアプリをswiftでも作れるようになっていますが、まだまだApple社製品のアプリ開発が主流です。
スマホの需要拡大とともに、短期的に見れば落ち目になる未来はあまり見えませんが、長期的に見るとそもそもAppleの人気が落ちてそれととものswiftもダメになる未来や、他の代わりとなる言語の登場可能性も否定できないです。
kotlin
- 用途 webアプリ開発・Androidアプリ開発・サーバーサイド開発
- 勉強のしやすさ ○
- 稼ぎやすさ
- 将来性 ○
kotlinの用途
kotlinはwebアプリの開発やAndroidアプリの開発・サーバーサイド開発によく用いられます。
とはいえ、比較的登場から新しい言語なので、すべてにおいてまだ主流のプログラミング言語とは言えないような状況です。
kotlinの勉強しやすさ
kotlinの文法自体はそこまで難しくないです。
ただし、2011年に登場したプログラミング言語であるため、歴史はあさく学習者が少なかったり、日本語による情報が少ないのが難点です。
kotlinの稼ぎやすさ
kotlinの平均年収はおよそ500万円台後半で結構高い方に入るはずです。
歴史が浅いこともありまだ市場は小さく、現段階では求人は多いとは言えないです。とはいえ、求人数は増加傾向にあります。
kotlinの将来性
kotlinが最も多く使われるのはAndroidにおけるアプリ開発でしょう。
スマホやスマホアプリの需要拡大と共にAndroidスマートフォンも数を伸ばすことが予想され、(世界においては圧倒的にiPhoneよりAndroidの方が人気)kotlinによる開発需要も高まるだろうと予想できます。
Javaよりも簡単にコーディングができるため、Androidのアプリ開発がkotlinに置き換わっていく未来もあるかもしれません。
Unity
- 用途 ゲーム開発・VR開発
- 勉強のしやすさ ◎
- 稼ぎやすさ ○
- 将来性 ◎
Unityの用途
Unityはゲーム開発やVR開発に用いられる統合開発環境(プラットフォーム)のことです。正確にはプログラミング言語ではありません。
ですが、本格的なゲームやVRを開発しようとした時に最も用いられるゲームエンジンがUnityです。
なお、ゲームエンジンとはゲームを簡単に作るためのPC上のツールのことを指します。
Unityの勉強しやすさ
Unityの勉強は比較的簡単だと言えるでしょう。
そもそもUnityはプログラミング言語ではないので、「コード」の理解が不要です。実にマウス操作のみで簡単なゲームなら作れてしまうからです。
Unityの稼ぎやすさ
年収はおよそ300〜600万円のようです。
求人数は現在はおよそ10位程度となっていますが、Unityはこれから需要の拡大が予想されるので、求人数も伸びていくと推測できます。
Unityの将来性
Unityの将来は明るいと予想できます。
というのも、Unityが使われるゲームやVR・AR市場は国内外ともに拡大していくことが予想されるからです。
プログラミング言語の違いまとめ
長くなってしまいましたので、最後に本記事のおさらいをしておきましょう。
まず、プログラミング言語は世界中には実に数千もの種類があります。
プログラミング言語が違ってくるとなにが違ってくるかというと、初心者が気にすべき点は以下の4点に集約できます。
- 用途(そのプログラミング言語をつかって何が出来るか)
- 勉強のしやすさ
- 稼ぎやすさ(就職や転職を視野に入れている場合)
- 将来性
基本的に、勉強するプログラミング言語を選ぶ際は「プログラミングを使って何がしたいか」目的・目標を決めます。
なぜなら、各プログラミング言語の用途を調べることによって、目的・目標を達成するにはどのプログラミング言語を勉強すべきかがある程度自然と決まるからです。
また、目的・目標から逆算しても、学ぶプログラミング言語に複数選択しが残る場合は多いです。そこで気にするべきなのが「勉強のしやすさ」「稼ぎやすさ」「将来性」の3点です。
勉強のしやすさでいえば、日本語の情報量が多いかや勉強ツールが多いか、文法が難しくないかなどを気にしましょう。
稼ぎやすさをみるなら、求人数や平均年収を気にするべきです。
プログラミングの勉強は1秒でも早く始めよう
「プログラミング、面白そうだから勉強してみたいな!」
そう思ったが吉日、勉強を始めるのは本当に1秒でも早い方が良いです。でも、
そう思ってたんだけど、いざ勉強を始めると難しくて続かなかった・挫折してしまった
という方は本当に多いです。なので、初心者には特にプログラミングスクールをオススメしています。
プログラミングスクールは、プログラミング学習のブースターのようなもので、初心者が特につまずいたり、挫折しやすい初期段階を徹底的にサポートしてくれます。
プログラミングスクールは結構数が多くて、迷ってしまうとの声も多いですが、コースも豊富で、かつ現役エンジニアに教えてもらえる「テックアカデミー」が一番おすすめです。
ちなみに、逆にある程度プログラミングに慣れている方にはスクールは全くオススメしないです(笑)
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